2020年暮、二人とも盆栽園の研修を修めた夫婦というのは世界中どこを探しても「いろは」だけです。
旦那さんは愛知県岡崎市の大樹園三代目園主、鈴木亨氏に弟子入りし10年後に、奥さんは愛知県稲沢市の喜洞園二代目園主、（故）新海勲氏の元で5年の修行を修めた後、2018年に二人で「盆栽いろは」として独立しました。
平安時代初期辺りに作られた歌謡「いろは歌」は七五調を４回繰り返す中で全ての仮名を１回ずつ使い、諸行無常、是生滅法、生滅滅已、寂滅為楽と深い意味を持たせた奇跡の歌であり、何世紀にも渡り手習の基本として広く受容されてきたことで、冒頭の「いろは」は初歩に習得しておくべき事、物事の基礎や基本の意味として知られていると思います。
いろは歌よりも前から日本人の心にある他者や自然を尊ぶ精神を忘れることなく、研修で培った盆栽の基礎や人の在り方を大切にして切り盛りしていく夫婦二人三脚の盆栽業は、平坦ではない歯応えのある人生模様になること必至です。
